ゲームや漫画、小説でおなじみの「勇者」や「魔王」。そんな多くの物語で世界の中心を占めるようなキャラクターとなって、気軽に世界を自由にできるTRPGが『でたとこサーガ』です。

この『でたとこ』には、決まった世界設定はありません。西洋風ファンタジーをベースにすれば、思いつく限りの自由な世界をGMとPLが創造してよいのです。

と言うと、「世界を創るなんて大変そう」「ただでさえGMって大変なのに」と思う人もいるでしょうが、『でたとこ』では簡単に世界を創造する方法を提供しています。それが「ラスボス」を決めることです。

■「ラスボス」から広がる世界

セッションの最後の難関となるラスボスは、シナリオを作る上で欠かせない要素。言わば、セッションの中心です。このラスボスがどんな存在で、世界を支配しているのか、侵略しているのかといった立場を決めれば、自然と大まかな世界が形になります。『でたとこ』を遊ぶのに必要な世界設定は、それだけで十分です。

『でたとこ』ではセッションの開始時に、ラスボスの設定と、おおまかな世界設定を公開します。この情報を基に、今度はプレイヤーが世界設定を付け加えていけば、世界が自然と肉付けされていきます。

もちろんセッションが始まってからも、さまざまな設定が追加されていくでしょう。みんなの掛け合いや戦闘などを通じて思いもよらない設定が生まれることで、世界は徐々に広がり、時に変貌していくはずです。そうして、“でたとこ”な設定が積み重なって、参加したGMとPLたちだけの世界と物語が創造されるのです。

■PCが世界を左右する勇者や魔王に

さらに、世界設定だけでなく、プレイヤーキャラクター(PC)も自由に作成できます。勇者や魔王、ドラゴンといったファンタジーの代名詞的な存在はもちろん、謎やザコといった一見どんな能力があるか分からないものも含め12のクラスから2つを選んでPCを作成。初セッションから「聖王国を救う勇者」や「魔界を統べる王」、「世界一の魔法使いの力を秘める一般人」のように、世界のキーパーソンやその可能性を持つキャラクターとなって構いません。

こうして自由に設定できるため、同じシナリオでも参加PCによってまるで違う物語になるのが『でたとこ』の魅力の一つです。パーティメンバーが勇者とドラゴンの場合と、盗賊と魔王の場合では、まるで違う展開を見せるはずです。

 

そうして皆さんの創る世界は、皆さんだけのものになるでしょう。世界を守るのも、世界を暴くのも、世界を変えるのも、世界を壊すのも、世界を救うのも……すべて、あなた次第。
さあ、ルールブックを手に取って、あなたの『でたとこサーガ』を開幕してください!


でたとこサーガ表紙はちゃめちゃファンタジーTRPG
『でたとこサーガ』

発売日■2015年2月末
定価■3,000円+[税]
著者■神谷涼/インコグ・ラボ
イラスト■星乃だーつ、ほか
発売■新紀元社